『防府競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

防府競輪開設70周年記念「周防国府杯争奪戦」はいよいよ後半戦に突入。
3日目は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後のサバイバルレースが繰り広げられた。

準決勝は郡司浩平、吉澤純平に山田英明が快勝。

地元勢からは清水裕友が唯一勝ち上がり、
最終日の決勝戦で連覇をかけて郡司や三谷竜生らと激突する。
なお最終日6RにはS級ブロックセブンも行われる。


最終日は「真券!競輪魂」特別企画としてU字工事のお笑いステージが7R発売中に行われます。
人気パン屋さんのパンが集結するパンフェスに、

競輪解説者トークショー&予想会、長田真友子&木戸彩音の音楽LIVEも引き続き行われます。

注目の決勝戦をぜひ防府競輪場でお楽しみください。

<10R>

郡司浩平選手
郡司浩平選手

原田研太朗選手
原田研太朗選手
 赤板ホームから原田研太朗が主導権を握ると、巻き返してきた植原琢也を番手の筒井敦史がけん制する。これで植原のスピードが鈍り、原田が植原を合わせ切ると植原目がけてまくった郡司浩平(写真)が鮮やかに前団を飲み込んだ。
 「せっかくいい車番をもらったのに、スタート出遅れてダメだな。自分で苦しい展開に持っていっちゃった。ペースが緩んだので引けばもう1回仕掛けられるなと思ったら、(山田)久徳さんが追い上げたのであれじゃ詰まっちゃうなと思った。植原君にすかさず切り替えられなかったけど、そこを目標に出は良かったですね。植原君も苦しそうだったし、そこを目標にうまく行けた感じ。体もここに来る前、問題なかったし、あとは乗ってみてと思ってた。マッチしてるんで感じ良くまくりが出ましたね」
 3コーナーで村上博幸にからまれた内藤秀久だったが、これを耐えて郡司を追いかけ2着に食い込んだ。
 「(郡司が後方になって)ヒヤリどころか終わったと思った。でも自分の脚力が上がった分、2着に届いたので自信になりました。でも明日(決勝戦)。明日を目標にしてたんで、また頑張ります」
 村上博幸の強襲をしのいだ原田研太朗(写真)が3着に逃げ粘った。
 「スタートですごくいい位置が取れたんで、それが良かった。ペースって感じで駆けたけど、最後はもうエラかったですね。7番(植原)が外にいて迷った。いいスピードなら出させて追いかけても良かったけど、(スピードが)合ったので合わせたほうがいいかなと。ラインのおかげでペースで駆けられたし、(ライン)2車ならキツかったんで3車で良かった。新車もだんだんマッチしてきた感じがするし、2日目(島川将貴の番手で)休めたんでフレッシュな状態で臨めました」

<11R>

吉澤純平選手
吉澤純平選手

佐藤友和選手
佐藤友和選手
 宮本隼輔が赤板ホームから主導権を握ると、合わせて踏み込んだ鈴木竜士は宮本の番手に飛び付く。さばかれた桑原大志が打鐘で追い上げるが、番手を奪った鈴木が最終バックから番手まくり。続いた吉澤純平(写真)が直線抜け出した。
 「何も作戦は決めてなかった。アイツ(鈴木)の感覚に任せてました。あれができるのが強みだと思うので。新山(響平)を止めて、バックを踏む感じだったので、俺も沈んじゃうと思って(踏んだ)。残せたかもっていうのはありますね。自分としては感触が上がってきてたし、あとはレースでどう出すかだった。でも、前のおかげなんでね」
 新山マークから吉澤後位にスイッチした佐藤友和(写真)が2着に入った。
 「(三谷)竜生はすごいっすね。(最終1センターで)俺が締め込んだのに、もう外にいるなんて。(切り替えた相手が)吉澤だし、3コーナーで先に踏むのは危険かなと思った。3着権利で2着まで行けて良かったです」
 佐藤に締め込まれるなど、要所で仕掛けるタイミングを邪魔された三谷竜生だったが、立て直して外を伸び3着に。
 「色々ちょっと難しい展開でした。仕掛けられるところを作れれば良かったけど、展開的に難しくなった。鈴木君もあのタイミングで来て、あの位置に行くとは予想外だったけど、しのげてるんで悪くないですね」

<12R>

山田英明選手
山田英明選手

清水裕友選手
清水裕友選手
 前受けから下げた清水裕友は打鐘前2コーナーの下りを使って一気のカマシ先行に出る。3番手の福島武士や別線を大きく離し、番手の渡部哲男の追撃も振り切るかに見えたが、最終ホーム6番手から仕掛けた山田英明(写真)が車間を詰めながらグングン加速。ゴール寸前で清水をとらえた。
 「打鐘で詰まって内に差してしまったのが失敗。清水が行きそうな感じだったから、そのときに自分が態勢を整えられてるかどうかだったので。(伸びには)自分でもビックリしています。6番(福島)が離れてて目標になったのもあるし、哲男さんも締めてたからなおさら伸びた。(2日目からフレームを換えたが)こんなに進んだら換えられないです。決勝もこのままでいきます。2日目にペダリングやセッティングを修正しながらやって、(3日目の)朝乗ったら戻ってきたなって感じがあった」
 山田の強襲に屈した清水裕友(写真)だが、2着に粘ってしっかりと決勝戦には勝ち上がった。
 「前の桑原(大志)さんのレースを見て、感動して気合いが入りました。今日(準決勝)は腹くくりましたね。周回中から引っかかりがなかったんで、初速で上げないとと思ったけど、タレました、最後は。軽すぎて、スッカスカですね。伸びが今ひとつな感じがあるけど、残ってるんでヨシとします。まあ最低限決勝は。決勝に地元ゼロは寂しいんでね。決勝は前で力を出し切りたいです」
 大外を強襲した山田、松川高大に肝を冷やされた渡部哲男だったが、何とか3着で決勝進出を決めた。
 「駆けだしもキツかったし、そこからの1周がすごかった。後ろを見る余裕はなかったし、視界ゼロでしたね。乗ったと思ったら松川まで来たし、嘘やろ!と思った。今日(準決勝)は緊張しました」

<最終日・6R S級ブロックセブン>

 最終日6RにはS級ブロックセブンが行われる。吉田昌司、酒井拳蔵と自力タイプがそろったが、やはり北津留翼(写真)が格上の存在。昨年の当所記念で行われたブロックセブンでも逃げて勝っている。
 「7車なんでタイミングはあると思うので、いい位置取ってそこから。状態は変わってないし、いつもどおりだと思います。あまり33は好きじゃないけど、(防府は記念優勝もして)流れがいい。(地元から)近いし、いいですね」
 同期の池田憲昭が北津留の仕掛けに続いて逆転を狙う。
 「前回(10月福井)から清水裕友のフレームを使ってる。角度が全部違うけど、サイズとかメーカーは一緒なんで試してみたかった。はじめは感覚がおかしかったけど、慣れればいける。体調も大丈夫です」
 吉田昌司はライン3車の利を生かしたい。
 「7車はチャレンジ以来だから久しぶり。防府は初めてだけど、33で後ろにいたら終わり。ゲームオーバーなんでうまく作戦を組んで3人で連係したいです。いい感じでは来れたし、(状態は)大丈夫でしょう」