選手のおかげでわずかな社会貢献 神奈川支部で献血

こんにちは。

4月30日、選手会神奈川支部の川崎所属選手、OBら約50人が同競輪場で献血を行った。支部としては初の試みで(正確な記録がないのではっきりしたことは言えないが)全国の輪界でも珍しい社会貢献活動を取材した。

献血スタイル? のガッツポーズをつくる石井毅・川崎地区長(左)と郡司浩平
献血スタイル? のガッツポーズをつくる石井毅・川崎地区長(左)と郡司浩平

新型コロナの影響で、これまで行われてきたイベント会場や企業での献血が大幅に減り、外出自粛の影響もあって献血協力者が全国的に減少中。これに心を痛めた川崎の重鎮・三住博昭の提案がきっかけとなり、支部長の対馬太陽や川崎地区長の石井毅が積極的に働きかけた結果、エース郡司浩平をはじめ、多くの選手が朝から献血車に並んだ。

献血前の受付。手前は巴直也、右奥は郡司浩平、左奥は五十嵐力
献血前の受付。手前は巴直也、右奥は郡司浩平、左奥は五十嵐力

東京版の1日付紙面でも載せたが、競輪学校(現選手養成所)以来の献血という郡司は「協力できることは協力したい。競輪はギャンブルというだけでなく、社会の役にも立っているというところを知ってもらえるチャンス。また、機会があれば協力したい」と意義を強調。石井も「レースが中止になるなど厳しい中、みんなが協力してくれてうれしい」と達成感を漂わせた。

献血をする郡司浩平(中央)。右の背中は伊藤彰規
献血をする郡司浩平(中央)。右の背中は伊藤彰規

同時に、日本赤十字社・神奈川県赤十字血液センターの職員が「こういった(コロナ禍の)状況で最近は目標(の採血量)に達していない。短時間にこれだけ採血できたことは最近では珍しいし、本当にありがたいことです」と感謝の表情だったことも心に残る。これはあくまでも冗談として聞いていただきたいのだが、何人かの選手の「(郡司)浩平の血を輸血してもらったら、俺も強くなれそうだな」という声に笑いが起きるなど、晴天も手伝って終始和やかな雰囲気で時間が流れた。

小原太樹も献血
小原太樹も献血

そんな流れの中、当方も問答無用で? 献血することに。日々体を鍛え抜いている選手とは違い、50代も半ばを過ぎたわが身を少々心配したが、特に問題なく400ミリリットルを抜いてもらった。

社会貢献と口で言うのは簡単ながら、いざとなると何をどうすればいいのか分からない。選手のおかげで、ほんのわずかなりとも役に立てたかと思うと、いい1日になった。ちなみに、日本赤十字社ではHPで献血バスの運行スケジュールをアップしているのでご参考に。【栗田文人