【ROOKIES】浅見隼が地元の立川で初優勝

■Pickup Rookie

 デビューからちょうど10場所目となる地元の立川FIIシリーズで、浅見隼(写真)が初優勝を完全Vで飾った。「先行することを意識して走っています」との言葉通り、初日予選、準決を先行策で押し切って危なげなく決勝にコマを進めた。課題でもあったダッシュ力の強化。その成果を見せて、初日はカマシで人気に応えた。準決を勝ち上がり、念願の初優勝を意識しながら、浅見は自信をのぞかせた。
 「(準決は)思ったよりもスピードに乗せられたし状態はいいですね。最後もそこまでタレなかった。今回は優勝を狙えるデキだと思っているんで、地元優勝をしたい」
 決勝は同期の山口聖矢との対決。赤板2コーナーで押さえて出ると、そのまま落ち着いてペースを上げて逃げる。立川の長い直線でも踏ん張って、先頭でゴールを駆け抜けた。押さえ先行を得意とし、長い距離もいとわない浅見の次回は、12月1日からの京王閣FII。京王閣も地元だけに、連続での完全Vに期待したい。


 

 システム障害の影響により2日目以降が中止打ち切りになった伊東FIIを除いては、デビューから9場所すべてで優出。谷和也(写真)が順調に成績を残しているが、自身は納得していない。8連勝で特班にリーチをかけた9月広島FIIシリーズの決勝では、同期、朝倉智仁の逃げ切りを許して準V。その後は決勝で2、2、3着と優勝がない。
 「(決勝が)勝ち切れないですね。力で勝ち切れないといけないし、勝てる展開にもっていくのも強さだと思っている。もっと頭も使わないといけない。脚と展開がマッチしたレースでも、反省点はたくさんある」と、近況を振り返った。
 直近の富山FIIが113着。次回の向日町FIIシリーズのあとは、佐世保でのレインボーカップチャレンジファイナルが待っている。A級2班への道は、ここから3場所連続の完全Vよりもレインボーカップチャレンジファイナルの方が早い。
 「正直、自分は9連勝(3場所連続の完全V)で特班するつもりだったし、レインボーカップを走るのは不甲斐ない。だからレインボーカップでは特班することにこだわりたい。一発勝負だから内容を求められるレースじゃないと思うので、3着以内に入って特班を目指したい」


 

 アマチュア実績のある選手と違い、高校までサッカーをしていた城戸俊潔(写真)は自転車経験が浅い。在校も30位、タイム的にも突出したものはなかったが、デビュー場所の佐世保FIIでは連勝で優出。デビューVこそならなかったが、3場所目の小倉FIIで初優勝。2度目のV奪取となった地元の玉野FII完全Vで波に乗ると、続く京王閣FII、福井FIIでも負けなしの連続優勝。特班であっさりチャレンジを卒業した。
 A級1、2班戦、初場所の小田原FIIを161着。まくり、先行で2勝を挙げてアピールした。続く、直近の伊東FIでは142着。初日予選ではラインの援護を失って日浦崇道に番手にはまられながらも、押し切って1着。しぶとくまくり上げた準決は4着に終わったが、最終日は果敢に攻めて同県の近藤範昌とのワンツーで別線をシャットアウトした。A級1、2班戦の2場所は準決で敗退しているが、まだまだ成長途上だけにここにとどまることはないだろう。脚力、組み立て面での進境があれば、あっさり優勝のシーンも。