『静岡競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 3日目編

静岡競輪場で開催されている開設67周年記念「たちあおい賞争奪戦」は、2月23日に3日目を迎えた。メインの準決勝では、渡邉雄太と岡村潤が地元ワンツーで決勝へ。

浅井康太と郡司浩平もそれぞれ白星を挙げて優出を果たした。

いよいよシリーズも大詰め、24日の最終日には決勝の号砲が鳴らされる。また、6レースではブロックセブンが、一発勝負で争われる。

 本場では24日の最終日も、様々なファンサービスとイベントでお客様をお待ちしています。先着1000名様には静岡銘菓をプレゼント。「ぬまんず」(4レース発売中)や、「尼神インター」(5・8レース発売中)によるお笑いライブ。さらに、後閑信一さん・店長・桜井奈津さんによる予想会(9・10・11レース発売中)も予定されています。また、ふれあいミニ動物園や、スポーツアクティビティーなどお子様が楽しめるブースも盛りだくさんです。ぜひ、ご家族そろって静岡競輪場へお越しください。

<10R>

浅井康太選手
浅井康太選手

小松崎大地選手
小松崎大地選手
 赤板で先頭に立った今岡徹二を根本哲吏が叩いて先制。7番手になった高橋和也打鐘の2センターから反撃に出て徐々に前団に迫ったが、小松崎大地が最終2コーナー手前で番手から発進する。小松崎が高橋を合わせ切ってバックを通過すると、佐藤慎太郎の後ろに切り替えていた浅井康太(写真)が直線で鋭く突き抜けた。
 「(高橋)和也のお陰で1着がある。北日本勢の二段駆けは分かっていたし、和也もモガき合わずにホームでカマシで行きますと言っていました。もうツーテンポ、小松崎さんが出るのが遅ければ、行き切っていたかもしれないですね。切り替えるのも遅いと内からこられる可能性があったから、ワンテンポ早く入りました。周りとのスピードを考えて計算できています」
 小松崎マークの佐藤慎太郎が2着に入った。
 「まくりが出ている浅井君がサラ脚で3番手に入ったら、直線で突き抜けるよね。もう少し早く(小松崎)大地が仕掛けていれば、浅井君がすんなり入ることもなかったと思うけど、その辺も含めて大地に任せていたので」
 高橋に合わせて番手まくりに出た小松崎大地(写真)は末を欠いて3着でゴールした。
 「(高橋)和也が仕掛けて来たのも分かっていて、出がどんなものなのかも見ていました。自分の判断で根本君には悪いけど、出させてもらいました。根本君の頑張りがなければ、勝ち上がるのも厳しい番組でしたから。高いところを見ないといけないので、反省点はあります」

<11R>

渡邉雄太選手
渡邉雄太選手

岡村潤選手
岡村潤選手
 赤板手前から神田龍が上昇して先頭に立ったところを、渡邉雄太(写真)打鐘手前で叩いて先行態勢に入る。隊列を一本棒にして逃げる渡邉に、6番手の竹内翼は最終1コーナーから踏み込んだが、車は出ずに後退。バックからは4番手の神田がスパートするが、岡村潤のけん制でスピードが鈍る。快調に逃げる渡邉を先頭に4コーナーを回ると、最後も力強く踏み直した渡邉が1着で地元記念の決勝へコマを進めた。
 「(先行とまくりの)どっちも考えていました。ホームで来るかなって思ったけど誰もこなかったので。直前にバンクで練習できていたので(風は)気にならなかったです」
 岡村潤(写真)は好援護から迫るも2着でゴール。
 「(渡邉の)2コーナーからの踏み直しが練習の100倍強かったです。神田君のスピードも良かったけど、車間を空けて詰めながら張れば対応できると思っていました。(準決勝から)フレームを変えたけど、指定練習から全く違和感なく走れました。(渡邉と)決まって良かったです」
 南関ライン3番手の五十嵐力を締め込みながら踏み込んだ志智俊夫は、突っ込んできた園田匠との3着争いを制した。
 「神田が踏んだ時に五十嵐君もキツそうでした。園田の伸びがすごくてやばかったです。いかれたと思いましたよ。ポジションとかを修正、修正しながらですね」

<12R>

郡司浩平選手
郡司浩平選手

松坂洋平選手
松坂洋平選手
 8番手から動いた小森貴大に合わせて、6番手の吉田昌司が上昇。先に誘導を降ろしてハナに立ち、そこを小森が押さえて主導権を握る。なかなかペースを上げない小森に、8番手の郡司浩平(写真)打鐘の2センターからスパート。最終1コーナーで小森を叩くと、3番手以降を大きく離してバックを通過。その後も郡司のスピードは落ちることなく、ピタリと続いた松坂洋平を振り切って決勝進出を決めた。
 「(前が)流している感じになったんで、そこを突いて行きました。ジャンで駆けられていたら厳しかったかもしれないですけどね。最後はいっぱい、いっぱいでしたけど、しっかり仕掛けられたと思います」
 松坂洋平(写真)が2着に続いて神奈川ワンツーが決まった。
 「風が強かったです。(郡司)浩平も強かったですね。(3番手以降の車間が空いていたのは)分かってましたけど、勢い良く来られるのが怖かったです。(郡司との連係が)初めてだったんで、ここから行くんだってビックリしました」
 鈴木竜士は最終バックからタテに踏んだ古性優作に切り替えれ3着に入った。
 「脚に余裕はありましたけど、古性さんの踏み直しもすごかったです。抜けるかどうかって感じでしたけど良かったです。(吉田が)うまく4番(小森)を出させて、(神奈川コンビを)追いかける形になっていたら2人でゴール勝負だったかもしれないですね」

<最終日・6R S級ブロックセブン>

河合佑弥選手
河合佑弥選手

 点数最上位の河合佑弥(写真)は、前回の小倉GIIIで312着。勝ち上がりこそ失敗したが、オール確定板入りを果たした。
 「小倉の最終日は突っ張り先行ができたので、戦法がひとつ増えて余裕ができました。武田(豊樹)さんと走りましたけど、今までに平原(康多)さんとも走っていたし、自信を持って走れたと思います。長い距離を踏むのが自分の持ち味なので、(ブロックセブンでも)力を出し切って勝てるようにしたいです」
 石塚輪太郎は、一昨年の和歌山ブロックセブンを制している。
 「ここまで普通に練習してきたので不安要素はないですけど、7車立てなので仕掛けどころには気を付けたいですね。前回の小倉の最終日に河合君にやられたので、同じ相手にまたやられるわけにはいかないです。(連係する)岡本(総)さんとは、同期同部屋なんで頑張りたいですね」
 今期からS級の舞台に立った藤原俊太郎は、次の地元記念に向けて、少しでも手応えをつかみたい。
 「S級では余裕がないですね。(河合と石塚とは)もちろん初対戦なので、思い切っていくしかないです。(10月に)落車してから脚が落ちている感じがするので、直前はギアをかけて練習してきました。何かつかめるように走りたいです」