松山G3が、競輪では3つ目のグレードレース無観客となる。無観客は競輪ばかりではない。今行われている大相撲春場所などがそうだ。力士の気持ちになって考えると、立ち合いから、ぶつかり合うまでの歓声は、力士の背中を押し、プラスαの力を生み出すと想像できる。

競輪に置き換えると、発走機に着いてから残り2周が当てはまる。ファンの歓声、やじは選手に聞こえている。それで自らを奮い立たせる選手もいれば、その声を参考にして走り方を変える選手もいる。現場の声とレースは対の関係であり、名勝負は観客なしではあり得ない。ミッドナイト競輪は本流ではない。有人のレースが選手を育てる。いろんな事情があるので仕方ないが、早く通常の姿に戻ることを切に祈る。