『高知競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 前検日編

高知競輪場開設70周年記念「よさこい賞争覇戦」が4月2日に開幕する。S級S班は佐藤慎太郎ただひとりだが、浅井康太、三谷竜生、菅田壱道、吉澤純平、渡邉雄太らトップクラスの機動型が参戦。

地元の四国勢は小川真太郎、佐々木豪らを中心に結束して他地区の強豪を迎え撃つ。

 なお、今シリーズも新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、無観客での開催になります。どうぞご了承ください。

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今岡徹二選手
今岡徹二選手
 今岡徹二(写真)はここに来て急成長を遂げている。2月静岡以来、2度目の記念挑戦となる今回は期待できそう。
 「静岡記念の初日に伊藤信さんにあっさりまくられてしまった。それから駆け方をホームでしっかりスピードに乗せて、粘る感じに変えました。それで結果が出てますね。調子もいいです。高知は前に走った時、成績があんまり良くなかったんですが、その時よりは力がついていると思います」
 伊藤裕貴は前回の3月大垣FIの準決勝で落車したが、やれることはやってきた。
 「ケガは左半身全体の擦過傷ですね。ここまでは期間があったので大丈夫かな。浅井(康太)さんに少しでも体を動かしたほうがいいよって言われたので、次の日からできることをやってました。首の痛みがまだ少し残っているけど、しっかり頑張ります」

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 中西大は長いスランプを乗り越え、本来のパワーが完全に蘇った。
 「最近はだいぶ良くなってますね。前回の松戸の決勝は脚力不足でした。終わってから練習の感じはかなり良かったです。先行でもまくりでも戦えると思います。でも、練習と実戦は違いますからね。最近まで96点しかなかったんですから。まずは準決勝に乗れるように頑張ります」
 加賀山淳は前回の3月立川FI2日目の選手紹介直後にアクシデントがあり、当日欠場している。レースも中止、取りやめになった。
 「敢闘門のところで滑って転んでしまって…。右の股関節を痛めて、立てなくなってしまった。1本休んでここなんで、その辺がどうかですね。練習は一応、やってきました」

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 中本匠栄は得点上位の存在だ。前回の久留米FIから3週間近く間隔が空いた。
 「体調が悪くて1本欠場したんですが、休んでから練習はしっかりやってきたので、大丈夫だと思います。調子も問題ないです。自力でしっかり仕掛けたいです」
 宗崎世連は昨年に続いて、2度目の地元記念参戦だ。
 「去年は初日で飛んでしまって…。自分ひとりだけ勝ち上がれなかったんですよね。2日目は勝てたんですけど。今回は自分も含めて、みんなで勝ち上がって盛り上がれるように。ここに向けて頑張ってきたので、ここから結果を出せるように頑張ります」

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 畑段嵐士は充実一途の近況。タテ攻撃が冴え渡っている。
 「セッティングをちょこちょこ変えているくらいで、特に何も変わってないんですけどね。最近は落車もしてないし、しっかりかみ合ってきたんだと思います。前回の川崎からは中3日だったので軽く乗ってきました。状態はいつも通りです」
 早坂秀悟はスランプから立ち直り、好調時のスピードが戻ってきた。
 「調子は上がってきています。でも連戦が続いていたので、久留米が終わってから疲れが出ました。前半は休養を多めにして、後半はしっかり練習してきました。疲れはもうないので大丈夫だと思います。初日は自力でタイミングよく仕掛けたいですね」

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 小森貴大は順調に点数を上げている。先行基本に攻めるレースができている。
 「しっかりやれている中でも組み立て甘かったりするので、そういう部分をもっとしっかりやっていきたいですね。ここまでは2週間以上、空いていたので計画的に練習できました。調子も大丈夫だと思います。自力でしっかり力を出し切ります」
 藤田竜矢は前回の松戸FIでボロボロの成績だったが、気落ちはしてない。
 「こういう時もありますよ。ちょっと流れが悪くて、かみ合わなかっただけで、感じはそこまで悪くなかったです。ここまで中9日でボチボチ練習はしてました。2日前に追加をもらって、ちょっとバタバタしていたけど大丈夫だと思います」

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堀内俊介選手
堀内俊介選手
 堀内俊介(写真)は逃げの決まり手は消えたが、先行を捨てたわけではない。
 「流れでまくりが多くなっているけど、順番が来れば仕掛けるし、先行するつもりもあります。前回の松戸は決勝に乗れたんですが、その前にちょっと体調を崩していたので、感触はあんまり良くなかったですね。かなりキツく感じました。前回よりはいいと思います」
 勝瀬卓也は目立った活躍こそないが、調子自体は安定している。
 「最近は良くも悪くもない感じですね。前回の久留米は新しい自転車を使って、あんまり感じが良くなかったので、今回は元に戻しました」

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山田諒選手
山田諒選手
 山田諒(写真)は徹底先行のスタイルを貫いているが、壁も感じている。
 「最近はあんまりいいとは言えないですね。周りが簡単に出させてくれないし、かみ合ってない部分がある。精神的にキツいです。でも、これを乗り越えないと、もうひとつ上にはいけないと思ってます」
 いぶし銀のマーカー山口富生が山田をしっかりサポートする。
 「山田とは何度か連係している。強いから信頼して付いていくだけですね。自分の状態は変わらないです。練習はしっかりやってきました」

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 鈴木謙太郎は2月小松島FIの落車からリズムを崩している。
 「落車で体のバランスがおかしくなって、レースでしっくりこなかった。(3月の)平、松戸と走って、それが分かったので、自分なりにしっかり修正してきました。もう痛みもなくなったので大丈夫だと思ってます。自力でしっかり仕掛けます」
 阿部拓真は昨年の終盤戦から落車続きで苦しんでいる。
 「落車が続いているんですが、自分の技術不足もあるので、しょうがないです。体のバランスは崩れたと思います。(2月京王閣FIの落車で)仙骨を骨折しました。3月はあっせんが止まっていたので、その期間に練習はできて、コケる前の状態くらいには戻ったと思います。あとは走ってみてですね」

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取鳥雄吾選手
取鳥雄吾選手
 取鳥雄吾(写真)は3月松戸FIで無傷の3連勝。2年3カ月ぶりの優勝を飾った。
 「松戸は久しぶりにいい感じで体が動いてくれて、気持ち良く走れました。ちゃんと結果も出て良かったです。練習の成果がしっかり出ているのかなって思ってます。中9日で練習はしっかりやってきたので、疲れはちょっとありますね。その辺が少し心配です。高知は前回(去年の記念)も決勝に乗れているので、今回もしっかり頑張ります」
 佐々木則幸は地元記念を照準に順調に調子を上げてきた。
 「展開によるけど最近は1、2着が取れているので悪くないですね。この1週間はバンクが使えるようになって、ある程度、仕上げてくることができました。この2場所は無観客で走ったんですが、やっぱり地元となると声援が大きいので、それがないのは寂しいですね。でも、こういう状況で競輪を走らせてもらえるだけでもありがたいです」

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朝倉智仁選手
朝倉智仁選手
 朝倉智仁(写真)は3月玉野のルーキーチャンピオンレースを制覇。その後も好調が続いている。
 「ルーキーチャンピオンレースを優勝して、周りから少しは注目されるようになっているので、そこはしっかり意識して、頑張らないといけないなっていう気持ちになってます。いい緊張感で走れてます。最近は(取手)バンクが使えないので、室内と街道でずっとやっているんですが、決勝に勝ち上がれているので問題ないです」
 岡光良は堅実な戦いぶりが光っている。
 「最近の成績はまとまってますね。そこまで状態がいいという感じはないんですけど。朝倉君との連係は初めてです。前回の名古屋は一緒だったけど、レースは一緒じゃなかった。しっかり付いていけるように頑張ります」

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山中貴雄選手
山中貴雄選手
 山中貴雄(写真)は昨年の当地記念の覇者。近況はパッとしないが、できる限りの準備はしてきた。
 「去年、優勝して、みんなに祝ってもらいました。そこからもっと勢いに乗っていければ良かったんですけど、落車もあったりして、なかなか難しかったです。それでも去年の時より点数は1点上がってるんで(笑)。ここに向けてしっかり練習してきたし、まずは決勝に乗りたいですね」
 小川真太郎は3月平塚FIで今年2度目のV。このクラスでは取りこぼせない。
 「前回の平塚は展開に恵まれました。ラインの力で優勝させてもらいました。終わってから練習はしっかりやってきました。状態は変わらないですね。まずは自分のことにしっかり集中して。後ろは後ろで山中さんがしっかり頑張ってくれると思うので」

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浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)は近況、白星ラッシュ。9年ぶりのFIシリーズ参戦となった前回の松阪は連日、圧倒的な人気に応えて完全優勝を飾った。
 「9年ぶりのFIはやっぱり緊張しました。でも気持ち良く走れました。FIを走って良かったなと思ってます。500バンクは難しい。苦手なんですよ(笑)。自力でしっかり頑張ります」
 菅田壱道は前回の久留米で3度目のGIII制覇を果たした。
 「久留米は3日間、番手戦でした。たぶん初めてですね。しっかりチャンスをモノにできて良かったです。後ろのほうが考えることがいっぱいで大変だと感じました。終わってからいつも通り地元で練習はやってきました。流れに乗ってしっかり仕掛けたいと思います」
 佐々木豪は3月松山ブロックセブンを含め、今年に入って早くも3Vと波に乗っている。
 「悪かった流れが今年に入って変わりましたね。調子自体はそこまで変わってないけど、結果は出ています。点数も110点台になったからうれしい。前回の玉野の後もいつも通り練習してきました。自力でしっかり頑張ります」