『広島競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 前検日編

広島競輪場を舞台に、開設67周年記念「ひろしまピースカップ」が、12月12日からスタートする。

初のグランプリ出場を決めた地元のエース・松浦悠士の欠場はあったが、
S班の三谷竜生や村上義弘をはじめ、競輪祭で表彰台入りを果たした諸橋愛など、

各地区から豪華メンバーが集結。地元勢は、西岡拓朗、池田良、竹内翼、佐伯辰哉らが一丸となって強豪を迎え撃つ。4日間に渡って繰り広げられるハイレベルな戦いから目が離せない。

 開催中は、たくさんのファンサービスやイベントが予定されています。初日の12日には、先着1200名様に全国版の2020年競輪カレンダーをプレゼント。さらに、先着300名様にカニ汁をご提供します。また、正面広場特設ステージでは坂本勉さんによる競輪予想会も実施されます。ぜひ、広島競輪場でお楽しみください。

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小林泰正選手
小林泰正選手
 小林泰正(写真)が、前回の別府記念に続き、今回もオープニングレースで1番車を務める。
 「まさかの2回連続ですね(笑)。別府の時は前日に来た追加だったってこともあって、体が張っていたんですけど、今回は体調も悪くないし頑張りたいですね。別府からは一週間空いたので、練習してきました。初日からしっかり走ります」
 河野通孝は、今期に入ってFI戦では堅実に決勝にコマを進めてる。
 「最近は前の選手のお陰です。自分の力っていうよりは、恵まれている部分が大きいですね。寒くなって体が動かなくなっているってこともあるし、前を抜けてないもどかしさはあります」


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 5月高松FIの落車以降は、FI戦でも優出が減っている鈴木謙太郎だが、徐々に復調に向かっている。
 「落車してから1、2カ月は、走れている感じが全くなかったんですけど、(10月)京王閣記念くらいからは走れてきている感じがしますね。あとは、流れというか、流れをつかめばポンポンって上がっていくと思うので、楽しんで走ります」
 11月和歌山FIで112着の佐々木雄一は、競輪祭でも二次予選Bを1着で突破。キメ脚が冴えている。
 「調子は変わらずですかね。特に変わったことをやりはじめたって訳でもないんですけど、感じが良いし、自転車も進んでいます。(連係する鈴木)謙太郎とは、謙太郎が福島だったころにあります」


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畑段嵐士選手
畑段嵐士選手
 11月当所のFI戦では、初日特選を制した畑段嵐士(写真)。続く別府記念でも、一次予選を先行して2着と、好調を維持している。
 「それなりに練習はしているし、それなりの結果ですね。(今回は追加あっせんで)来るとは思っていたけど、昨日(前検日前日)の朝に電話が来たのでバタバタしました。(筒井裕哉に)前を任せてもらえたし頑張ります」
 前回の佐世保記念で復帰した筒井裕哉は、中2日で今シリーズに参戦する。
 「(佐世保は)レース勘が衰えていたし、走っていてスカスカした感じがあったので、中2日でセッティングを出して、アタリを付ける練習をしてきました。(今回は追加あっせんで)レース勘は本数をこなして戻していかないといけないですからね」


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 近況は大きい着が目立つ南潤だが、年末にはヤンググランプリを控えているし、少しても調子を上げて行きたい。
 「状態はいいんですけどね…。セッティングのせいにはしたくないんですけど、走っていてしっくりは来てないですね。今回は、フレームのメーカーを変えて、昔乗っていた自転車を引っ張り出してきました」
 11月久留米FIで落車した地元の吉本哲郎は、続く競輪祭を補充で参戦。しかし、前回の平FIを欠場していて、体調面が気になる。
 「(落車の)ケガがひどくて、競輪祭も厳しかったんですけど、GIだったし行きました。(平は)そのケガがひどかったので欠場しました。3日くらいは練習できたし、付いて行くには問題ないです」


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竹内翼選手
竹内翼選手
 今期は優出が減っている竹内翼(写真)だが、12月佐世保で2勝をマークするなど、随所に白星を挙げている。
 「調子はいいから、結果を出したいって気持ちが先走ってダメになっているというか…。(地元記念で)今回も結果が大事になってきますけど、そこだけじゃなくて、力を出し切りたいですね。松浦(悠士)さんが欠場になったので、僕たちが頑張らないと」
 池田勇人は、10月弥彦FIから4場所連続で決勝にコマを進めている。
 「弥彦から柔らかいフレームに変えて、シューズを元のやつに戻してからいい感じですね。重場は得意なので、気温が下がってきてみんなが重く感じるのはプラスに動いています」


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池田良選手
池田良選手
 今期はA級に降級するも、9月岐阜で特進を果たしてS級に返り咲いた佐伯辰哉。今回は、3度目の地元記念に挑む。
 「特進はできると思っていましたけど、ちょっと足踏みしてしまいましたね。記念の優出がまだないので、今回こそは勝ち上がりたいです。同期の太田(竜馬)ばかり(記念で)優勝しているので、オレも頑張らないと。競輪祭が終わってから、松浦(悠士)さんにアドバイスをもらったので、よくはなっていると思うし、今の勢いのまま頑張ります」
 同じく地元の池田良(写真)が、佐伯を目標にして広島ワンツーを目指す。
 「前回(佐世保記念)は、着以上にいい雰囲気があったかなと思います。(前回が追加で中2日だが)走りたいタイプなので、問題はないです。佐伯とは、(前々回の)平で2回走ったし、調子も上がっているみたいなので、しっかり付いて行きます」


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 11月佐世保FIで完全優勝を飾った不破将登だが、前回の別府で落車に見舞われた。状態面はどうか。
 「擦過傷と打撲だったんですけど、練習はすぐできたし脚に問題はないですね。競走になると影響が出るのかは分からないですけど、自分の中では変わりなく来れているのかなって思います。転ぶ前より、緩んでいいんじゃないかっていうのもあるので楽しみです」
 11月防府で落車した守澤太志だが、競輪祭の最終日には連対を果たした。
 「落車は芝生に入って転んだんで大丈夫でした。競輪祭は調子が悪かった訳ではないので、あんなもんかなと。脚は悪くなかったので、足りないところが多いですね。(直前は、練習している競輪学校に)冬季移動で北日本の選手がいっぱい来ていて、久しぶりにいろんな人と練習できました」


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坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
 南修二競輪祭で準決勝に進出。久々に手応えを感じたようだ。
 「最近はよくなかったから、競輪祭は気持ちよく走れました。いろいろやっていることがあるから、噛み合えば良いですけど、噛み合わない時もあるので。(中16日は)いつも通りです。疲れはないですね」
 坂本亮馬(写真)は前回の平塚FIを欠場し、競輪祭から中16日で今シリーズを迎える。
 「(平塚は)疲れが出て、風邪気味だったので休みました。競輪祭まで、ずっとあっせんが詰め詰めだったから、今回は競輪祭の時よりはいい状態だと思います。このあとは地元(久留米)のFIもあるし、やれることはやってきたつもりです」


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 地元の熊本記念in久留米で中川誠一郎の優勝に貢献した中本匠栄は、競輪祭でも2度確定板入りを果たすなど着実に力を付けている。
 「競輪祭までレースを走り過ぎていたけど、(前回の)佐世保記念までに休んで練習はできました。(今回が追加で中2日だが)疲れがないことはないですけど、走る以上はしっかり走ります。最近は結果は別として、前でしっかり動けているとは思いますね」
 近況の記念シリーズは準決勝が壁となっている松岡健介だが、予選は手堅く連対を果たしている。今回は同県の後輩・藤井栄二に前を任せて白星スタートを目指す。
 「前回の別府記念からは、ウエイトをしたり、自転車に乗ったり、いつも通りにやってきました。体調はいいです。最近エゴサーチをしたら、僕の番手は不安に思われているみたいですね(笑)。でも、一生懸命がんばりますよ」


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 地元の西岡拓朗は、前回の川崎FIで15年9月小倉以来のVを達成。今回もその流れのまま地元記念を盛り上げる。
 「優勝できてよかったです。(三宅)達也さんのお陰ですね。流れはいいと思うので止めないように。川崎のあとに風邪を引いてしまったんですけど、今までの上積みはあるし、明日(初日)になったら、もうちょっと気合を入れて頑張ります」
 その西岡に前を任されたのが取鳥雄吾だ。
 「ちょっとずつよくなっていますけど、シューズを変えたり、自転車を変えたりして、まだいろいろとバラバラな部分はありますね。進むイメージはできているんですけど、そことなかなか噛み合ってないです。地元の西岡さんが付けてくれるし、迷惑はかけられないですね。ビビらずにしっかり走ります」


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根田空史選手
根田空史選手
 持ち前のパワーとスピードを武器に競輪祭で2勝をマークした根田空史(写真)は、続く玉野FIを欠場した。
 「プチぎっくり腰になってしまいました。動けなくなるほどではなかったけど、疲れもあったので。でも、一週間くらいでよくなったので練習はできました。今の時期の松戸(バンク)は、信じられないくらい重たいので、どこのバンクでもだいたいは軽く感じると思います。(一次予選は)負けられないですね」
 堅実な岡村潤は、競輪祭で3度確定板入り。根田を目標に、南関ワンツーで人気に応える。
 「(競輪祭は)6日間を同じ調子で走るのは、年齢的に難しくなっているので、その辺を考えて走りました。初日悪くて、尻上がりによくなっていったんですけど、初日にいい状態にもっていかないとダメでしたね。(根田と)相性はいいと思うし、いつも頑張ってくれます」


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三谷竜生選手
三谷竜生選手
 10月千葉記念in松戸を制して、復調をアピールした三谷竜生(写真)は、寬仁親王防府記念でも決勝に進出。今年のグランプリ出場は逃したが、S班として最後まで全力で戦い抜く。
 「競輪祭はよくなかったけど、だいぶ戻ってきているとは思います。競輪祭のあとは(兄の)将太と、父さんと石垣島に練習に行ってきました。もちろん来年も頑張りますけど、今年もここを入れてあと2場所ありますし、しっかり走って、来年につながるように締めくくりたいですね」
 賞金ランキング10位で惜しくもグランプリ出場は叶わなかった諸橋愛だが、競輪祭後も気持ちを切らすことなく豊橋FIで優勝を飾った。
 「調子は変わらずですね。風邪も引いてないし。豊橋は欠場があって、メンバー的にも走りやすかったですし、(池田)勇人が頑張ってくれたお陰です」
 小川真太郎は、競輪祭の一次予選1と二次予選Bで白星を挙げるも、準決勝で無念の落車。続く玉野FIを休んで、今シリーズが復帰戦となる。
 「打撲というか、肩を痛めました。骨ではなくて、筋肉を傷めてしまって。スタンディングができなかったので、ケアを中心にやってきました。脚の感じは悪くないけど、体のバランスに不安がありますね。でも自信をもって頑張ります」