【ROOKIES】勝ちにこだわった脇本勇希が、一発勝負を制して特班

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 佐世保記念シリーズの最終日、12月8日にA級2班への特班をかけた「レインボーカップチャレンジファイナル」が行われた。出場した9選手すべてが115期というルーキー同士の一発勝負は、全員が単騎を選択して特班への意欲をみせた。オッズが示す通りの力の拮抗したバトルを制したのは、脇本勇希(写真)だった。
 「作戦は考えたら(キリがないんで)…。(逃げることも)考えたけど、みんな強いから付いてこられる。勝ちにこだわったし、勝つんならこれしかないと。溜めるだけ溜めて、最後に持ち込もうと」
 特班のかかるこのレースはまくり追い込みで豪快に突き抜けたが、A級1、2班にステージを移してからは積極策を約束する。
 「(A級2班に)上がってもまだ上がある。内容を重視したレースをしたい。そうじゃなきゃ上(S級)にはいけない。これで(S級S級班の兄、雄太に)一歩近づけたかな」
 A級1、2班戦のデビューは、12月16日からの松山FI。スケールの大きな走りに期待しよう。


 同門の園田匠、小川勇介、松尾信太郎との同配分、師匠の吉岡稔真氏も訪れていた「レインボーカップチャレンジファイナル」。地元の九州地区からただ一人の参戦とプレッシャーのなかで、岩谷拓磨(写真)が2着でA級2班に特班を果たした。S級の舞台でしのぎを削る先輩たちの背中を追いかける。
 「九州だったんで声援もあったし、ここで上がれたのはうれしい。先行選手に付いていって、まくりに行くっていう(考えていた)展開になった。ただ、3.79のギアの軽さが出てしまった。それも(重いギアを)回し切れない自分が悪い。(A級1、2班戦では)しっかり先行をしていきたい」
 脇本同様にA級1、2班戦の初場所は、12月16日の松山FI。早くもリベンジの機会が訪れた。


 

 「とりあえず9連勝するのが一番だったけど、このチャンスをしっかり生かせた」と、3着だった「レインボーカップチャレンジファイナル」を振り返る小原丈一郎(写真)。仕掛けを遅れ反省するが、特班のワンチャンスをモノにした集中力と持ち前のスピードでA級1、2班戦で優勝争いを演じよう。
 「自分の課題は長い距離をもっと踏めるようにですね。いまのところカマシが一番合っているのかな」
 現状を冷静にジャッジする小原は、地区的なこともあり、前回の防府FIIの211着のあとに伊豆に冬期移動。冬場でも練習量を落とさないように、新しい環境でトレーニングに励んでいる。
 「坂本貴史さん、守澤太志さんとかと一緒にやらせてもらってます。また地元とは違ったいい練習ができてます」
 S級レーサーにもまれて一皮も二皮もむけてきそうな小原は、A級1、2班戦では立ち止まれない。