【ROOKIES】センス光る山口聖矢が3場所連続完全Vで特班

■Pickup Rookie

 7月奈良FIIからプロ生活をスタートさせた山口聖矢(写真)は、デビュー戦こそ4着に敗れたが2日目の準決を逃げ切って初勝利を収めた。しかしながら、その後は足踏みもあって、待望の初優勝までは9場所とある程度の経験を重ねる必要があった。初Vの松山FIIは逃げた今野有樹を追い込んでのもの。自力での優勝を課題にあげると、続く立川FIIの124着を挟んで富山FIIを3連勝。決勝はまくりを繰り出し、同期の脇本勇希に踏み勝った。
 父(山口幸二氏、62期・引退)譲りのセンスで勝ち味を覚えた山口は、そのままの勢いで小松島FIIも3連勝。一気にA級2班の特班まで迫った。準決を逃げ切り自信を深め、決勝では4番手から最終2コーナーまくり。古賀勝大、田上晃也とのまくり合戦を制して優勝を遂げた。チャレンジで決まり手がまくりに偏っていることは、山口自身も自覚していることだろう。それだけにA級1、2班戦でどんな立ち回りを見せてくれるのか、楽しみでもある。


 

 「レインボーカップは動いての結果なんで仕方ないですね」
 地元の取手FIIを完全V。リズムよく迎えた佐世保レインボーカップチャレンジファイナルは、前々に攻めたものの結局、内に包まれてシンガリ惨敗。全員が115期の同期対決の一発勝負で、特班を決めることはできなかった。気持ちを切り替え臨んだ小倉FIIのミッドナイトでは3連勝の完全優勝レインボーカップチャレンジファイナルを挟んでの連続完全Vで、年内の特班に望みをつないだ。
 「今回と次の豊橋で順調にいけば年内に特班できる。でも、(決勝は)1着は取れたんですけど、内容は良くないですね」と、振り返った。
 11月27日に行われた関東地区プロ競技大会では、エリミネイションで優勝。来年の全プロ競技大会への出場権も獲得している。
 「エリミネイションは初めて走ったんですけど優勝しちゃいました。学校では先行すらさせてもらえなかったんで、その時からしたら考えられないですね。ただ、まだダッシュ力が足りない…」
 エリミネイションでの優勝が示すように、持久系の勝負にはめっぽう強いタイプ。まずは年内にチャレンジを卒業し、新たな年を迎えたい


 

 7月5日の平FIIのデビューから12場所を終えた。武田亮(写真)にとっては、あっという間の半年だっただろう。今年も残すところ28日からの松戸FIIを残すのみ。優勝は11月大垣FIIの完全Vを含めて3回。まだ特班に手が届くところにはきてないが、一度も決勝進出を逃してない安定感がセールスポイントでもある。
 「デビューから決勝には乗れているけど、うまくいく時といかない時の差が激しいんですよね。そこが自分の反省点かなと思います。ずっと決勝には乗っていて優勝が2回だけでは…」と、振り返っていた直近の取手FIIで3度目の優勝を飾った。
 12場所、36走で最終バックを獲得したのが28走。ケレン味のない仕掛けは、武田にとって今後の大きな財産になる。焦ることなく力をつけていって欲しい。