【ROOKIES】松坂侑亮が11連勝でA級2班に特班

■Pickup Rookie

 昨年9月の武雄FIIミッドナイトの初日に誘導の早期追い抜きで松坂侑亮(写真)は失格。4カ月を棒に振った。しかしながら、その4カ月間での脚力アップは目覚ましく、復帰を果たした1月の別府FIIから快進撃を続けた。別府で完全Vを遂げると、続く西武園FIIのミッドナイトでは降雪の影響により2日目が中止打ち切り。2勝を挙げるも、仕切り直しを余儀なくされた。それでも気持ちを切らせることなく2月の平FIIで3連勝を飾り、地元の小田原FIIで特班シリーズを迎えた。初日予選、準決を危なげなく逃げ切った松坂は、決勝も臆することなく先行策。同期3人を含めて誰も前に出すことなく、逃げ切りで優勝した。
 「無事に特班ができて良かった。(A級)2班に上がっても自分のスタイルというか、力を出し切る競走をしていきたい」
 実戦に復帰後は負け知らずの11連勝。競走に出られない4カ月をプラスに変えた松坂のこれからが楽しみだ。


 

 昨年12月のレインボーカップチャレンジファイナルでは、シンガリに敗れた小畑勝広(写真)。一発勝負での特班を逃したが、年末の豊橋FIIミッドナイトで年内の特班を果たした。A級1、2班戦にステージを移してからは、名古屋FI、宇都宮FI、京王閣FIの3場所を走り、9戦7勝。宇都宮での完全Vを含め、勝ち星を量産している。
 「チャレンジよりスピードが速くて、(A級1、2班戦では)流しすぎてると叩かれて立ち遅れてしまう。高いスピードでペースを上げるのはキツいですね。でも、持ち味を生かした走りで、今後も頑張っていきたい。デビューしてからも先行メインで戦ってきたんで」
 近況の課題を上げながらも、積極策には迷いがない。決まり手も先行が6割を超え、ケレン味のない走りが数字にも表れている。
 「自分は地脚タイプなので、カマシよりもペースで駆けられるのが理想だと思う。いまは逃げたい気持ちが強い。師匠にもラインは大事だぞって言われているし、そこも意識して走りたい」
 師匠の須賀和彦の教えを守りながら力をつけている小畑が頼もしい。


 

 3場所前の岐阜FIIの決勝では菊池岳仁の準V。2日目が降雪の影響で中止打ち切りとなった西武園FIIミッドナイトを挟んで、今度は四日市FIIの決勝で寺崎浩平と顔を合わせた。浅見隼(写真)は、早期卒業制度でデビューした117期の2人と対戦した数少ない選手の一人だ。
 「岐阜で(菊池と)だいぶ力の差を感じた。だから四日市に向けて、同期の坂井洋さんに稽古をつけてもらったんですけどね。(S級の)スピードを経験したけど、(寺崎と対戦して)歯が立たなかった」
 単騎での不利は否めなかった四日市の決勝では、最終ホームで藤井侑吾を叩くも結果6着に沈んだ。
 「やっとデビューしたころより、緊張しないで周りが見えるようになってきた。脚の方もハロン(200メートル)で0.6秒くらい上がった。ただ、スピードを含めて総合的に上げていかないといけないですね」
 昨年11月、今年1月と2度の優勝を経験している浅見。特班にはまだ手が届かないものの、A級1、2班で通用するだけの力をつけている。