【ROOKIES】松坂侑亮がA級1、2班戦でも勝ち星

■Pickup Rookie

 昨年9月の武雄FIIの初日に、1位入線も誘導の早期追い抜きで失格の憂き目。デビューから2カ月もたたないアクシデントで、松坂侑亮(写真)は4カ月を棒に振った。しかしながら、その間にトレーニングに勤しんだことは想像に難くなく、その後は連勝街道を突き進んだ。復帰2場所目の西武園FIIでは、降雪の影響で2日目が中止打ち切り。結果的に11連勝でA級2班への特班を果たした。A級1、2班戦にステージを上げた最初のシリーズの大宮FIIでは2勝をマークした。チャレンジから続いていた連勝こそ止まったが、初日、最終日のまくりでの勝ち星は自信になったことだろう。準決では日当泰之にカマされて、3番手から巻き返すも不発。チャレンジとのペースの違いを体感したことは、今後にとっては糧になる。力負けではないだけに悲観することはない。


 

 単騎のルーキーチャンピオンは、勝負どころで8番手に置かれた。同期の出世頭、高橋晋也が4番手をキープされては、外田心斗(写真)には出番はなかった。V争いに加われずの5着は悔いが残ったことだろう。A級1、2班戦に戻った続く平FIでは134着。中四国連係で長い4車のラインができあがった決勝では、その先頭を務めてケレン味のない仕掛けを見せた。早めに押さえて出た外田は、前回完全Vと勢いに乗る山口敦也が打鐘4コーナーから反撃に出ると、合わせて不発に追いやった。外田の番手の田尾駿介の優勝に貢献した完全燃焼の外田は成績以上のインパクトを残した。今期の競走得点も93点超と、S級を狙うには十分な点数を確保している。来年1月の地元、松山の記念には外田の顔が見られることだろう。


 

 前々回の「ROOKIES」でも取り上げた原田亮太(写真)は、地元の松戸FIIでの逃げ切り3連勝のあとも松阪FIIで完全V。松戸に続く3日間すべて先行策での押し切りと、内容の濃い走りで3場所連続完全Vでの特班を次回4月4日からの奈良FIIにつないだ。
 「特班はそこまで意識していないし、結果にこだわってはいない。内容が良ければ結果はついてくるっていう師匠(中村浩士)の言葉を信じて、内容を求めて戦っていきたい」と、松戸で振り返っていたように、スケールの大きな走りで別線を圧倒している。先にピックアップした松坂侑亮と同じく、誘導の早期追い抜きによる失格で長期のブランクを強いられただけに、ここからの巻き返しに期待したい。