【ROOKIES】勢いが止まらない佐々木悠葵

■Pickup Rookie

 昨年12月に特班でA級1、2班にステージを上げてから、直近の立川FIIまで18走して15勝。クラスの壁にぶつかるどころか、佐々木悠葵(写真)は持ち前のスピードにさらに磨きがかかって勢いは増すばかりだ。
 「師匠(矢口啓一郎)には、仕掛けどころがだんだん良くなってきていると言われました。1月の伊東FI準決(3着)で仕掛けどころを失敗しているんで、いまはあんまり考えず、仕掛けるポイントが来たらしっかり行くようにしている。内に詰まるリスクを避けるのに、前を取って引いて(仕掛けて)行く方が得意ですね」
 “まだまだ競輪になってない”と昨年末は師匠に自転車経験の浅さから、組み立て面での指摘を受けていたが、ここにきて9車立てで素質が花開きつつある。奈良FI、立川FIIと連続の完全V。次回2月26日からの小倉FIで特進しS級入りを決めたい。


 

 昨年7月のデビュー場所の高松FIIこそ122着で優勝はならなかった外田心斗(写真)だが、次の高知FIIから9連勝。わずか4場所でチャレンジを卒業した。9月別府FIではA級1、2班戦で優勝。すべて逃げ切りの3連勝と内容的にも文句のないものだった。その後もケレン味のない仕掛けで最終バックの数を重ねていったが、積極的な走りがなかなか結果に結びつかなかった。A級1、2班戦2度目の優勝は、およそ5カ月後、2月の小田原FIIだった。初日予選、準決を先行策で勝ち上がった外田の決勝は、単騎でカマした鶴良生の番手にはまり、まくりでねじ伏せての優勝。久々のV奪取で次の前橋FIIから、3月玉野で行われるルーキーチャンピオンレースにいいステップで臨めそうだ。


 

 「もっと先行で勝てると思っていたけど甘くはないですね」と、直近の立川FIIの前検日に自ちょう気味に振り返っていた鈴木涼介(写真)は、終わってみれば準決を逃げ切っての完全V。藤井侑吾、寺沼伊織との同期対決の決勝はまくりで制した。
 「(立川の)直前は今回あっせんが同じ師匠の相笠翔太さんとやってきた」
 A級1班の師匠とクラスは違えどセット配分。鈴木にプラスの力が働いたことだろう。決勝は6番手からのまくりで、先をいく藤井をゴール前でとらえた。まくりの決まり手が先行を上回っている近況に満足はしていないだろうが、ここ3場所の成績は9戦8勝、2着1回。準パーフェクトの戦績は目を見張るものがある。