【ROOKIES】デビュー3場所目を迎える藤田まりあ

■Pickup Rookie

 チャレンジからスタートする男子115期とは違い、いきなりトップクラスとの対戦が待っているガールズ116期。在校上位の選手でも明暗が分かれている。藤田まりあ(写真)も大宮737着、続く小倉557着とデビューから2場所を終えて、まだ手探り状態と言っていいだろう。
 「勝ちを意識しすぎて失敗しました。周りの人の動きを気にしすぎました」と、地元でのデビュー戦を振り返った。
 インターハイでは、ケイリンと500メートルタイムトライアルの2種目で優勝とアマチュアでの実績も十分にある。それだけに在校9位の藤田にかかる期待も小さくはない。
 「自分が得意なのはダッシュなので、そこを生かしたい。あとは追走技術はあると思います。地脚をつけるのが今の課題です」
 8月2日からの和歌山では、ガールズで1期先輩になる同県の野本怜菜やガールズの顔、石井寛子との取り組みが待っている。


 

■Pickup Race

 小原丈一郎(写真)、高橋晋也の北日本地区の2人をはじめ、遠藤洋希、荒木貴大のルーキー4人がスタンバイしている。そのなかでもすでに2度の優勝を飾っている小原が、戦歴では一歩リードしている格好だ。カマシ先行に出たデビュー戦こそ同県の相馬竹伸に交わされたが、その後は5連勝。6戦5勝2着1回の準パーフェクトの成績を残している。完全Vを遂げた富山ではまくりで優勝も、3日間すべて最終バックを取り切ってのものだけに内容も悪くない。ここもあっさり3連勝するようなら、次の取手シリーズでの特班が有力になってくる。
 平113着、小田原111着の高橋が、最大のライバルになろう。勝ち星を挙げた5勝のうち3勝が先行策でのもの。学校での競走訓練の先行回数もトップ10に入っていただけに、今後が楽しみな逸材であることは間違いない。


 

 ミッドナイトシリーズに参戦を予定している石井洋輝(写真)、佐藤礼文、藤井侑吾のルーキー3人は、ともにレベルが高く、現状では実力伯仲とみている。それだけにハイレベルなV争いが見られそうだ。まず、とりあげたいのは石井だ。
 「学生時代は、ロードや長距離競技をやっていたので地脚はある方だと思います。競輪学校を卒業してからは、ダッシュ面を重点的に鍛えてきました」
 ダッシュを含めたスピード強化が課題も、松戸113着、函館113着と予選、準決は負けなしの上々の成績を残している。
 佐藤は6戦1勝2着5回で100パーセントの連対率を誇っている。さらに、その1勝が、前回の奈良でのまくりでV奪取したものだけに侮れない。順調に勝ち上がってきて、優勝をさらうシーンがあっても不思議ではない。
 在校5位で学校の時から先行力を示していた藤井は、デビューの6走すべてで最終バックを取る積極性が光っている。主導権取りにこだわった組み立てで、結果がついてくれば自信になるだろう。