『小倉競輪第2回小倉濱田翁カップ【GIII】レポート』 前検日編

小倉競輪場を舞台に昼間開催の3日制シリーズで「第2回小倉濱田翁カップ」(GIII)が2月14日に開幕する。今年は全日本選抜競輪直後の開催でS級S班の選手は不在だが、
佐藤友和や武田豊樹をはじめ、全国から豪華メンバーが集結。地元勢からも小川勇介や北津留翼らが参戦し、大会を大いに盛り上げる。
また、ガールズケイリンも同時に開催され、ガールズグランプリ2019を制した児玉碧衣を中心に、熱いバトルが繰り広げられる。


 本場では、今シリーズもファンサービスやイベントが盛りだくさんです。14日の初日はバレンタインデーということで、地元の大久保花梨選手やスペースエンジェルズから「ネジチョコ」を先着200名様にプレゼント。

さらに、大久保選手のトークショー(4レース発売中)や、ミッドナイト競輪in小倉の番組でお馴染みの橋本悠督氏と競輪解説者の吉岡稔真氏による予想会(8・11レース発売中)なども予定されております。

また、コンドル出版社社長の武田一康氏による「レース解説会」(10:10~)や、家電&小倉けいりんオリジナルグッズが当たる抽選会、小倉競輪選手会による「チャリティーコーヒー&肉まん・あんまん販売」(12:00~15:50)も、開催中の毎日実施されます。今シリーズは入場料が無料となっておりますので、ぜひ小倉競輪場でお楽しみください。

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佐伯辰哉選手
佐伯辰哉選手
 オープニングレースの1番車で登場するのは、徐々に調子を上げている佐伯辰哉(写真)だ。
 「寒いのが苦手だけど、前回の平記念は最終日に特秀戦を走れたし、だんだん良くなっていると思います。(1月)前橋の時に1着が取れたんで、今回もドームだし大丈夫だと思います」
 昨年後期は一度も決勝に上がれなかった武井大介だが、今年は一場所目の小松島FIで優出に成功。続く、平記念と奈良FIでも決勝にコマを進めた。
 「やっと1着が取れるようになってきました。練習は腐らずにずっとやっていたんですけど、成績が全然出なくて、ちょっと練習方法を変えたら一気に変わった感じです」


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 石塚輪太郎は前回の高松FIで、優勝した11月伊東以来の決勝進出を果たした。
 「決勝には上がりましたけど、ギリギリ上がれたって感じでしたね。練習の感じは悪くないので、噛み合ってくれれば…と思うんですけど。同期の清水(裕友)がタイトルを獲ったし、渡邉雄太も頑張っているんで、105期はその2人だけじゃないっていうところを見せたいですね」
 1月防府FIで落車した金ヶ江勇気は、今回が復帰戦となる。
 「今回は12月くらいに作っていた新しい自転車を持ってきました。まだあまり乗ってないんですけど、落車の影響もあるのか、ちょっと重たく感じましたね。(体の状態は)走ってみないと分からないので、できることをしっかりやりたいです」


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吉武信太朗選手
吉武信太朗選手
 12月松山FIを無傷で優出した吉武信太朗(写真)は、1月宇都宮でも122着と健闘した。
 「同県の若い選手が頑張っているので、自分も頑張らないとなって思っています。前回(大宮FI)からは、8日間空いたんでしっかり練習してきました」
 瀬戸栄作は、前回の高松記念3日目に今年初勝利をゲットした。
 「だんだん良くはなってきていると思います。去年の(12月)小倉から新車を使っていて、乗っている感じは悪くないんですけど、成績が良くないんで今回は前回の自転車に戻してきました。状態は問題ないと思います」


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 鷲田佳史は10月平塚FIの落車から徐々に復調している。
 「落車してから調子が良くなかったんですけど、12月の中旬くらいから少しずつ上がってきましたね。前回の奈良が終わってからは、沖縄に合宿に行って長い距離を乗ってきました。今は結構脚にきてる感じなので、今日(前検日)で調整します」
 今期からS級の舞台に立った久保田泰弘は、前回の奈良FIで初めて決勝にコマを進めた。
 「(決勝進出は)たまたまですね。S級では実質7走しかしてないんで、まだ全然つかめてないです。今回は昨日(前検日前日)入った追加なので、ギリギリまで練習していました。でも、前回もそんな感じだったんで大丈夫だと思います」


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尾崎睦選手
尾崎睦選手
 1月佐世保MNで完全Vを飾った尾崎睦(写真)は、今後の課題をこう口にした。
 「最近は決勝で力を出し切れずに終わってしまうレースが多いので、そこをなくしていきたいですね。調子は変わらずです。今回の追加はちょっと前にきたので、問題ないです」
 奥井迪は今年に入って3場所中2Vを達成。好調時の力強さを取り戻している。
 「気持ちが楽になりました。去年はグランプリが地元開催だったから、出場が決まるまでプレッシャーがあったんですけど、今は自転車が楽しいです。結果を求めるっていうより、レベルを上げたいっていう気持ちでやっています。それが勝ちにつながると思うので」


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荒牧聖未選手
荒牧聖未選手
 ガールズグランプリ連覇を達成した児玉碧衣だが、前回の岐阜FIIでは117着。決勝2着が条件のガールズコレクショントライアルレースで敗れてしまった。
 「去年と違ってプレッシャーが強すぎて負けてしまいました。でも収穫だったし、これで一皮むけてレースができるんじゃないかなって思います。今年の競輪祭も良いイメージで行くためにも、メンバーは強いですけど完全優勝を目指して頑張りたいです」
 荒牧聖未(写真)は、前回の高松FIで113着。普通開催では抜群の安定感を誇っている。
 「(前々回の岐阜FIIの)トライアルレースでは何やってんだっていうようなレースをしてしまったんですけど、前回の高松は修正して走れたと思います。そのあとも、休みを取って練習も方もしっかりできました。(初日は)しっかり集中して仕掛けたいと思います」


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 10月取手FIで右の肩鎖関節を脱臼した芦澤大輔は、今回が約4カ月ぶりの実戦となる。
 「手術をしたので、力が入るようになるまでに時間がかかりました。久々の長期欠場だったので緊張はしますけど、元々緊張しいなので。でも、弟と一緒に練習して、お墨付きをもらったので大丈夫かなと思います」
 11月久留米FIでS級初優出を果たして以降は、決勝進出がない蕗澤鴻太郎だが、随所に白星は挙げている。
 「自分のやりたいレースはできたり、できなかったりですね。(小林)泰正さんとか、佐々木悠葵とか、三好(恵一郎)さんとかと練習していて、みんな強いので刺激になっています。前回の高松からは、すごくやってきたってわけでもないんですけど、練習はしてきました。疲れもないですね」


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 これまにGIII優勝が3度ある山岸佳太は、前回の伊東でFI戦2V目をゲットした。今回もこの流れのままV争いを演じたい。
 「伊東はサラ脚で中団を回れたんで、優勝できました。1着も増えてきているんで、今回も頑張りたいですね。疲れは若干あるんですけど、状態はそんなに悪くないです」
 近況ほとんどの開催で白星がある中西大は、徐々に復調に向かっている。
 「まだしっくりはきてないですけど、一番悪かった時と比べたら脱した感じはしますね。最近は、優勝してたころのセッティングとは違うんですけど、少しずつ戻ってきているのかなとは思います」


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林慶次郎選手
林慶次郎選手
 前々回の宇都宮FIは準決勝で敗れた林慶次郎(写真)だが、続く伊東FIではきっちり優出を決めた。
 「今回はとりあえず準決勝に上がりたいです。1、2着しか勝ち上がれないのは厳しいですよね。今回は地元ですけど意識し過ぎると悪くなるんで、いつも通り走りたいです」
 同じく地元の松尾信太郎が、林を援護してワンツーを目指す。
 「前回(高松FI)は、流れが向かなかったですね。でも、自転車に乗っている感じはすごく良かったので。直前もバンクに入って、今回いるメンバーとも練習してきました」


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 ヤンググランプリ2019に出場した河合佑弥は、立川記念で1442着。その後も和歌山FIと岐阜FIで連続優出を果たした。
 「ヤンググランプリであの雰囲気を味わえて、自分の力を知れたので、もっと頑張ろうって思いました。立川記念でも自分の走りはできたし、そのあとも決勝に上がれているんで、今年はここまで良い感じですね。小倉を走るのはS級に特進した以来です」
 渡邉晴智は1月和歌山記念の初日に、昨年7月大垣記念以来の白星を挙げた。その後も好調を維持している。
 「(好調の原因は08年に)ダービーと高松宮記念杯を獲った時のフレームのメーカーが、今年いっぱいで使えなくなるので、その時のフレームを思い出作りにって思って乗り始めたからですね。前回(伊東FI)は、地元戦でオーバーワーク気味だったんですけど、今回はしっかり抜いてきました」


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濱田浩司選手
濱田浩司選手
 取鳥雄吾は前回の高松記念で3連対。二次予選Aでは、番手の松浦悠士とワンツーを決めた。
 「高松は自分でも動きは良かったと思います。レースが見えているから焦りもなかったですね。松浦さんに付けてもらって変なレースはできないし、アピールするチャンスだと思ったので、それが良い方に向いたと思います。前回からは普通に練習したんですけど、一人で練習することが多かったので、その辺がどうかですね」
 前回の伊東FIでは優出を逃した濱田浩司(写真)だが、感覚自体は良かったと振り返る。
 「すごく感じは良かったんですけど、前々回の防府と伊東で333バンクが続いたので難しかったですね。今回はドームで400なので走りやすくなると思うし、気合いを入れて走ります」


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中本匠栄選手
中本匠栄選手
 初日特選は九州勢が3車で結束。先頭を務める中本匠栄(写真)は、高いレベルで安定感が出てきた。
 「状態の上積みはそんなにないんですけど、調整はせずに練習をしてきました。去年は初日に接触して、3日間走り切れなかったので、今年はしっかり走り切りたいです」
 昨年の最終戦の奈良FIと今年初戦の伊東FIを連覇した佐藤友和は、コンディションを整えて今シリーズに挑む。
 「ベストの体重が75キロなんですけど、知らず知らずのうちに71キロまで落ちていたので、74キロくらいには戻してきました。そういう意味では上積みがありますね。前回(岐阜FI)は車の進みが良くなくて、3日間パッとしなかったので、そこも修正してきました」
 佐々木豪は、前回の高松FIでS級2V目をつかんだ。
 「優勝できたのは、運が良かったからですね。でも、今、松山競輪場が使えなくてワットバイクを久々にやったら、前より数値がすごく良くなっていました。競輪祭の時は良くなかったんですけど、その時より良い状態だと思うので頑張りたいですね」