大震災を乗り越えた伏見俊昭&松岡健介からエール!
<エール!! KEIRIN コロナに負けない!!>
私たちは近年も東日本大震災、阪神淡路大震災など未曽有の災害から粘り強く立ち上がってきた。今回の新型コロナウイルスにも一丸となって立ち向かいたい。被災地福島の伏見俊昭(44)、同じく兵庫の松岡健介(42)がメッセージを届けてくれた。【聞き手=栗田文人】
◆伏見俊昭 東日本大震災のことは忘れようがありません。ラ・ピスタ新橋(東京)でイベントがあって、揺れたのは10階で休憩している時。正直、死ぬかと思ったし、思い出すと今でも怖い。帰郷後、原発事故もあったので数日で三重に避難し、今に至っています。
今回のダービー(日本選手権)中止はショックだったけど、仕方がないと受け止めています。今はいつも通りに練習できています。モチベーション? 全然落ちていませんよ。松阪では一部で自粛解除になってきているし、いずれは競輪も再開するのですから。
医師や看護師さんが頑張っている姿を見聞きすると、泣けてきますね。本当にありがたいです。震災からここまでの復興について、僕があれこれ言うのはおこがましい。ただ、コロナも震災同様に皆で力を合わせれば必ず克服できる。そう信じています。
◆松岡健介 僕自身は阪神淡路大震災で大きな被害はなかったのですが、電車が止まって西宮から大阪まで(約20キロ)歩いた親戚の話などを聞くと、本当に大変だったなとあらためて思います。
今回、僕はダービーや、去年優勝した平塚記念など4開催が連続で中止になりました。外で練習できない雰囲気もあり、先も見えない中、何度も心が折れそうになりました。
でも、今はもっと厳しい状況の人がいる。周りには震災から立ち上がった多くの人もいる。僕らの使命は普段の生活が戻った後に楽しんでもらう“第2の復興”だと思い直しました。その日が来るまで「心を強く持って」頑張りましょう。