在校51位の磯島成介が、まくりで完全V

■Pickup Rookie

 在校51位と学校では思うような成績を残せなかった磯島成介(写真)だったが、7月12日からのデビュー場所、大宮FIIでは完全Vを飾った。
 「突っ張るつもりだったんですけど、相手に反応できなかった。緊張で脚が動かなかったです…」と、振り返った初日予選はまくりでの勝ち星になった。
 同期の佐々木悠葵との顔合わせになった準決は、先行態勢に入るも佐々木に叩かれて3番手から追い込んだ。
 「(佐々木に)叩かれないように踏んでいたのに、叩かれてしまった。2日間、先行できていないので、(連勝でも)納得はしていない」
 まくり、追い込みでの連勝に反省も忘れなかった磯島は、同期、同地区の伊藤奎とは別線の単騎でファイナルに挑んだ。6番手に置かれたものの、最終バックからのまくりで前団をとらえてV。完全優勝も内容に課題を残したようだ。7月27日からの次回の静岡FIIでは、積極策が見られるのか。そして連勝を伸ばすことができるのか。磯島の動向に注目だ。


 

 116期の在校ナンバーワンの山口伊吹(写真)にとっては、モヤモヤが晴れないままのデビュー場所、大宮FIIの3日間だっただろう。
 「岸和田(高松宮記念杯)のエキシビジョンを走った時に、まだ重いギアを踏み切れていないと感じました。だから、今回は軽いギア(3.71)でと思ってます。最初のダッシュが弱いのが課題。ウエートトレーニングをやって力をつける練習もやってきました」
 3月の卒業からプロデビューに備えてトレーニングを積んできたが、先行を試みた初日予選1は亀川史華に合わされてまさかのシンガリに終わった。
 「先頭に出てからと思ったら、(亀川が)合わせて踏んできたのは想定外でした。前に出たかったので踏んだけど、緊張でうまく脚が回らなかった…」
 2日目の予選2、決勝はともに後手を踏んで巻き返すも3着まで。初勝利は次回7月19日からの地元、佐世保FIIまでお預けとなった。


 

■Pickup Race

 高知競輪場20日から始まるミッドナイト競輪には、鈴木樹里、出口倫子のガールズをはじめ、南蓮、井坂泰誓、野上竜太(写真)、今野有樹、下野義城の7人のルーキーが出場を予定している。男子では在校20位台の選手も多く、これからのトレーニング次第ではタイトル争いを繰り広げることのできる逸材もいる。
 卒業記念では115回生でただひとり、無傷の3連勝でファイナルに勝ち進んだ野上は在校26位も注目度は高い。大学時代のアマチュア実績もさることながら、学校での競走訓練は先行回数でトップの数字を残している。デビュー2場所目ということもあり、実戦慣れが見込める今シリーズは初日の予選から後続をちぎるシーンがあってもおかしくない。ジュニアオリンピックケイリン種目で2位に輝いた今野はデビュー場所の武雄FIIを121着で優勝。GIの舞台で活躍している南潤(111期)の弟の蓮もどんな走りを見せてくれるのか、想像するといまからワクワクする。