【ROOKIES】古賀勝大ら新人がシリーズジャック

■Pickup Race

 115期から古賀勝大(写真)、南蓮、晝田宗一郎、天野純平、松尾勇吾の5名が、116期から出水菜央、吉岡詩織の2名がこの和歌山開催でデビューを果たす。在校3位で、記録会でも好成績を残した吉岡が有力なV候補となるガールズ戦も必見だが、地元の古賀、南蓮が登場するチャレンジ戦の方に注目。古賀は社会人野球出身のアスリートで、自転車を始めて僅か10カ月で競輪学校に合格し、在校成績も10位タイと素質の高さは折り紙付き。スピード、ダッシュには非凡なものがあり、先行、まくりの自力で勝ち星を挙げていただけに、V候補の筆頭となろう。S級トップで活躍する潤(111期)を兄に持つ南は在校順位は31位に留まったが、能力評価でAを獲得し、競走訓練でも積極的に自力に取り組んでいただけに、いきなりの本領発揮にも期待が持てる。
 晝田は在校63位ながらジュニアオリンピックケイリンで1位など素質は抜群。2日からの松戸、5日からのいわき平では出場したルーキー5人全員が決勝に乗るなど好スタートを切った115期勢。天野、松尾も含め、この和歌山デビュー組にも同等の活躍を期待したい。


 

 116期ナンバーワンの山口伊吹(写真)のデビュー戦は12日からの大宮開催。在校9位で地元の藤田まりあとともに先輩たちに挑戦状を叩きつける。卒業記念では準Vと悔しい思いをした山口だが、6月16日に岸和田競輪場で開催された在校トップ7によるエキジビションレース「GIRL'S KEIRIN NEWCOMER RACE」はソツなく好位キープからまくって快勝しリベンジ。これまでは卓越したレースセンスと破壊力あるまくりを武器にしてきたが、デビュー後は先行策を多用することも考えて練習に励んできた。藤田まりあも在校順位通りの好素材で、追走技術の上手さを生かした自在戦でVを目指そう。
 篠崎新純が点数最上位者で、特別レース級の強豪は見当たらないシリーズ。新人2人が旋風を巻き起こす。


 

■Pickup Rookie

 オフロードで行われる自転車競技であるシクロクロス全日本選手権大会を優勝するなど活躍してきた坂口聖香(写真)。同じ自転車競技をしながらトラック競技、そしてガールズケイリンへと転身を遂げた妹の楓香(112期)の姿を間近に見て転向を決意した。長距離種目をやってきただけに妹とは正反対の地脚脚質。同じ自転車競技でも、ガールズケイリンはトップスピードへの持っていき方や使い方、乗車フォームなど多くが違った。戸惑いながら、学校では持ち前の勝負勘、走行技術で上位の成績を残した向上心、ガッツは実戦に出ても生きてきそう。
 「(デビューに向けて)今までのトレーニングに、肉体強化のためにウエイトトレーニングにも力を入れています。色々な展開パターンの中で踏み直したりするのが得意なので、これまでの経験も生かして、頭を使ってレースをやっていきたい」
 瞬発力、トップスピード不足は持久力と組み立てでカバー。早くから優勝争いにも食い込んでいけるか。