【ROOKIES】寺崎浩平に続き、菊池岳仁もデビュー

 寺崎浩平とともに早期卒業制度で昨年12月に卒業した菊池岳仁(写真)が、寺崎に遅れること3日、1月19日からの岐阜FIIで待望のデビューを果たす。
 記録会では史上初となる2度のゴールデンキャップを獲得。小学校のころからあこがれていた競輪選手として、プロの道を踏み出す。
 「まだまだスタートラインに立ったばかりなんだと。競輪選手として一流になるのが目標なんで、これで満足はしていない」
 自転車歴は浅いものの、競輪選手になるために始めたスピードスケートで培った強じんな肉体とハートは超一流のそれと変わらない。
 「自転車競技歴は1年ちょっとです。(前検日は)緊張はしてるけど、(実戦では)ガチガチになることはないと思う。自分のなかでは、気持ちも弱い方じゃないと思っている。寺崎さんの走りは2日間見てました。やっぱり学校の時とは全然違いますね。いまはナショナルチームBに所属して、4年後のパリ五輪を目指しています」
 養成所での訓練成績はまくり、追い込みを中心に勝ち星を挙げていた寺崎と違い、11勝のうち9勝が逃げ切り。スケールの大きな走りが期待される。
 「養成所時代から屋内バンクよりも、外の400や33バンクの方が走りやすかった。油断せず自分の力を出し切れば、結果はついてくると思っています」
 大崎龍一郎と土居佑次が相手の初日予選(5レース)。別線をクギづけに、いや置き去りにする先行策でゴールを先頭で駆け抜ける。


 

 人気に応えて3連勝の完全優勝。重圧に押しつぶされることなくデビュー場所で結果を残した寺崎浩平(写真)だったが、満足のいくシリーズではなかっただろう。
 最終ホーム手前で主導権を握った初日予選は、2コーナー過ぎから再び加速。2着を3車身ちぎる逃げ切りでデビュー初勝利を飾り、「脚は軽い感じだったし、落ち着いて走れた」と、振り返った。プロの道を順調に滑り出したが、準決は予想だにしていない展開が待ち受けていた。最終ホームで浅井雄三に叩かれ、番手に飛び付く苦肉の策で勝ち切った。
 「あそこで浅井さんに来られると思ってなかった。油断してました。突っ張る気持ちだったけど…。出られてからは、少し動揺してしまった。2日間とも自分の持ち味を出すレースではない」
 反省の準決だったが、デビュー2戦目で対応力を示したのもまた事実。持ち前のセンスが急場で生きた。決勝は115期の谷和也のカマシを豪快にまくって、終わってみれば余裕のゴールだった。
 「勝たなきゃいけないプレッシャーもすごかったですが、そのなかでも自分をコントロールして勝ちにつなげることができた。ホッとしています。でも、まだまだ足らないところがたくさんあるってわかったので、勉強していって、次の奈良までに修正できるところは修正していきたい」
 わずか3戦ながら多くのモノを吸収した寺崎の次回は、1月25日からの奈良FII。ノンストップで特班王手が濃厚だ。


 

情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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