【ROOKIES】小原丈一郎が完全Vでルーキーチャンピオンへ

■Pickup Rookie

 小原丈一郎(写真)は、昨年12月のレインボーカップチャレンジファイナルで3着に入り、特班をつかみ取った。
 「(A級)1、2班戦に上がって最初のころは、ただ走っているだけって感じだったんですけど。最近はだいぶ慣れて、落ち着いて走れるようになってきた」
 積極性を失うことはなかったが、A級2班に上がっての2、3場所目では決勝進出を逃した。A級1、2班戦での初Vは、今年1月の宇都宮FI。逃げ切りでの優勝は、3連単で130万円超の高配当を叩き出した。続く平FIIを123着。3日間すべて先行と、内容のあるシリーズだった。そして直後の小倉FIIミッドナイトを3連勝で優勝を遂げた。
 「完全優勝はうれしい。落ち着いて、うまく走れたとは思います。ただ、ちょっと消極的になっちゃいましたけどね。次はルーキーチャンピオンなのでしっかり頑張ります。もうひとりの小原(佑太)さんとしっかり話して、どう走るか決めたいと思います」
 坂井洋の欠場で補欠から出場機会を得たルーキーチャンピオン(3月8日)。同県の小原佑太をはじめ、高橋晋也、後藤悠と4人そろった北日本勢、小原にもチャンスはありそうだ。


 

 在校成績での先行回数はトップタイ。適性出身ながらも、その機動力とケレン味のない仕掛けは目を引いた。デビュー後はなかなか勝ち星にも恵まれず、8月の弥彦FIの最終日にまくりで初勝利を挙げたあとは、1着が遠ざかった。それでも成績をまとめながら、コンスタントに決勝にコマを進めた。昨年12月小倉FIIミッドナイトでおよそ3カ月半ぶりの勝ち星を逃げ切りで挙げると、今年に入り1月の豊橋FIIミッドナイト、2月の松戸FIとすべて先行策から勝利につなげている。
 「最近は静岡に移動していて、養成所(旧競輪学校)や伊東で練習させていただいています。鈴木美教さんとかと一緒にやっているので、すごく勉強になります。鹿児島にはガールズの選手がいないので、ほかのガールズの選手とセッティングを比較したりできるのもためになっています。最近は先行にこだわったりはしていなくて、どちらかと言えば自在寄りにうまく走ることも意識しています」
 主導権取りに固執することなく柔軟な立ち回りに主眼を置いている南円佳(写真)だが、先行のスタイルを捨てたわけではない。


 

 1月31日からの大垣FII最終日に、岩崎ゆみこ(写真)は宮安利紗を合わせ切る先行策で押し切った。大垣で今年の初勝利を挙げると、続く立川FIIを326着。今年に入って初の優出とようやく軌道に乗り始めた。
 「(ホームバンクの)取手のバンクが改修中で入れなくて、2月の12日から14日まで立川バンクにお邪魔してました。誘ってくれた小林莉子さんと同期の高木佑真さんと猛練習してきました。いい刺激をもらうことができました」
 立川での優出のポイントとなった2日目の予選2では、大敗を恐れることなく積極策に出た。
 「自力は出そうと思ってました。決勝に乗りたかったし大敗はできないからって悩んでいたけど、自力を出せました。自分で動いたんで自信につながります」
 立川での“出ゲイコ”がモチベーションになっている岩崎の走りに、どんな変化が生まれるか見守りたい。