【ROOKIES】吉堂将規が2度目のチャンスつかんで特班

■Pickup Rookie

 初優勝は昨年12月の川崎FII。7月のデビューから10場所を要した吉堂将規(写真)だったが、続く西武園FIIでも川崎に続く完全V。特班に王手をかけ臨んだ岐阜FIIを無傷で決勝に進出し連勝を伸ばした。しかしながら、決勝は同期の村上竜馬の大逃げをとらえきれず、準Vに終わった。3場所連続の完全Vでの特班を逃してる吉堂だけに、2度目のチャンスとなった直近の松山FIIシリーズは期するものがあっただろう。8連勝で迎えた決勝は、好位の3番手を確保すると同期の山本修平のまくりにスイッチ。直線で抜け出すと、セーフティーリードを保ってゴールを駆け抜けた。追い込みでつかんだ特班だったが、A級1、2班戦に上がれば持ち前の機動力で果敢に風を切ってレースを支配しよう。


 

 晝田宗一郎(写真)はチャレンジをわずか5場所で卒業。同期のなかでも早くA級1、2班戦にステージを上げたが、A級1、2班戦では12場所を終えてまだ優勝がない。ただ、36走で最終バックを先頭で通過したのが25回。最終バック奪取率69パーセントの積極的な走りが光っている。
 「レースの流れを殺さないように、詰まったらすかさず仕掛けるようにしています。積極的に走れていますね。いまは強い人を後ろに置いて、先行することを意識しています。(最近のレースは)3人ずつの3分戦の時は、ハコの人が仕事をしてくれるし、前に出切れたらなんとかなるなって思っています。あとは、(ラインが)2人の時にどうするか。もうちょっと頭を使わないとダメですね」
 ケレン味のない仕掛けに迷いはない。決まり手の90パーセント以上が先行と別線にとってはやっかいな存在だ。


 

 2月の前橋FIIを終えた段階で昨年7月のデビューから通算13勝。優勝は昨年11月に1回と在校ナンバーワンの山口伊吹(写真)にとっては、まだまだ物足りない数字。それでも今期も決勝進出を逃したのはわずか一度きりと安定感のある走りで成長を続けている。
 「いまのテーマは、なんでもやれる選手になることです。なんでもというのは先行やまくりを含めて、展開に応じた走りのできる選手になろうと思っています」
 本人の言葉を裏付けるように、データ的にも逃げ、まくり、追い込み、マークの決まり手がまんべんなく付いている。機動力を備えてこそのオールラウンダー。センス良く立ち回り、あとは勝ち切るだけに爆発力を身につけたい。