『久留米競輪開設71周年記念(GIII)レポート』 2日目編

久留米競輪場で開催されている、開設71周年記念「第26回中野カップレース」は、
6月7日に2日目が行われた。

二次予選AではS班の中川誠一郎や、渡部哲男が白星をゲット。

ホームからは田中誠や坂本健太郎ら5人が準決勝進出を果たした。

3日目は、準決勝3個レースで決勝への切符をかけた激戦が繰り広げられる。


新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、今シリーズも無観客開催となります。インターネットや電話投票でお楽しみください。

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大坪功一選手
大坪功一選手
 一気に仕掛けた今岡徹二が、打鐘の3コーナーで曽我圭佑を叩いて先制。叩かれた曽我だったが、空いた車間を徐々に詰めて最終バックを通過する。曽我マークの大坪功一(写真)は2センターで内へ切り込むと、桑原大志をすくって鋭く突き抜けた。
 「曽我のスピードが鈍ってたんで、外回しても伸びないなと。桑原さんが油断していたのか空いたので、あそこしかなかったですね」
 ホームの中園和剛が懸命に大坪に続いて福岡ワンツーが決まった。
 「2か月間、必死に練習してきた成果を出せました。(コースが)締まるのは分かっていましたけど、地元だし怯めんと思って突きました。結果を出せて良かったです」

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山本直選手
山本直選手
 金ヶ江勇気が山本直(写真)を制して、赤板の2コーナーで主導権を握る。中団に下げた山本は打鐘の2センターで久保田泰弘にすくわれるも、外併走で脚を溜めて最終2コーナーから仕掛ける。合わせて踏み込んだ坂本亮馬の上を乗り越えて、二次予選Bを1着で突破した。
 「(久保田にすくわれて)焦りましたけど、思ったより出ていけました。いつもはあのまま終わってしまうんですけどね。昨日(初日の感触が)、微妙だったんでセッティングをちょっといじったら良くなりました。(坂本のけん制も)めちゃくちゃ来るんじゃろうと思ったら、やっぱり来て、それでもそのあと並べたし、ちょうど4コーナーの下りになったんで行けるなと思いました」
 山本マークの中村昌弘が2着に続いた。
 「もういっぱいです。(久保田を)対処できず、ごめんと思ったけど、(山本)直が楽そうだったんで、追いかけていきました。一生懸命付いて行っただけです。(最終)バックから休める感じにはなったけど、本当にキツかったです」

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大川龍二選手
大川龍二選手
 後ろ攻めから切った菅原晃を吉本哲郎が打鐘前に押さえて逃げる。前受けから7番手まで下げた太田竜馬は2コーナーからまくり上げるが、接触して後退。吉本の番手から大川龍二(写真)が鋭く抜け出した。
 「自分の動きの中で音がしたので、ヤバいかなって思いましたけど(審議がセーフで)良かったです。吉永(好宏)さんには今まで迷惑をかけてしまっていたので、決まって良かった。もちろん(吉本)哲郎さんの力があってのことですけど」
 吉永好宏が大川に続いて2着に流れ込み、広島ワンツー決着。
 「大川がセーフで本当に良かった。大川とはずっと佐古(雅俊)さんのところで切磋琢磨しているからね。自分は久々のレースだったけど、余裕はありました」

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原田研太朗選手
原田研太朗選手
 赤板の2コーナーで島川将貴が飛び出して主導権。中団は林慶次郎と追い上げた山田英明でからみ、林が車体故障で後退する。態勢を整えた山田は最終バックからまくって1着で入線したが、失格と判定され、島川の番手から踏んだ原田研太朗(写真)が1着に繰り上がった。
 「(島川が)すごい先行でしたね。あれだけ行ってくれたんで、僕もシビアに踏まんとっていう気持ちと、一緒に練習していて強いのは分かっていたんで、それでも(3着までに)残るっていう確信みたいなのもあって…。若手が育っている中で、僕も番手戦が増えてるんで、いろいろ考えながらレースに臨めてるっていうのはありますね。繰上りですけど1着は1着なんで、そこは良かったです」
 四国ライン3番手の橋本強が2着に入った。
 「とりあえず内を締めて回りました。島川のカカリも良かったから、ラインで決まるかなと思いましたけどね。(直線では)島川を残そうと思って、(島川と原田の間に)誰も入って来れんようにって思って自分が入ったけど、伸びは良くないですね。でも感触は悪くなかったとは思います。(原田)研太朗も、もうちょっと番手で上手く走れるようになったら、ラインで決まるようになると思うんで、その辺が今後の課題ですね」

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田中誠選手
田中誠選手
 赤板過ぎに押さえて出た上田尭弥を小川真太郎が打鐘の2センターで叩いて先制。上田は番手に飛びつくが、冷静に中団まで下げて態勢を整えた中川誠一郎が自力で転じて前団を飲み込んだ。
 「まさか上田が粘るとは思っていなくて。4番(福島武士)のところで競ってもって思ったので1車下げました。河端(朋之)もいましたし、カマされたときに切り替えられなくなるので。オグ(小倉竜二)さんの横だけは一瞬で通過しないと怖いので(苦笑)。そこだけ集中しました」
 中川を懸命に追いかけた田中誠(写真)が2着をキープした。
 「(中川)誠一郎さんがいつ行くんかな、いつ行くんかなって思っていたけどシャーって。やっぱり中川スペシャルがでましたね。ここ最近ずっと誠一郎さんについて行けていなかったので良かったです」

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筒井敦史選手
筒井敦史選手
 前受けから7番手まで下げた清水裕友は、赤板の2コーナーから一気にスパート。最終ホームで巻き返してきた森山智徳を合わせ切ると、番手の筒井敦史(写真)がゴール手前で鋭く伸びて連勝で準決勝へ進んだ。
 「(清水)裕友が先行してくれたお陰です。連日、一撃入りますね。(清水の)前半の加速がすごかったです。でも、絶好調の裕友なら、ゴール前にもう一回加速していくんでしょうけどね。(自分が)今節イチ恵まれていますね(笑)」
 別線を完封した清水裕友が2着に粘った。
 「昨日(初日特選)よりは余裕がありました。まだ距離が長いかなとは思いましたけど、流れの中で先行しました。脚に芯があるというか、筋肉が疲れていますけど、どうにもならんってことはなさそうです」

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渡部哲男選手
渡部哲男選手
 松浦悠士を叩いた久米康平が、打鐘手前から逃げる。中団の九州勢はなかなか隊列が整わず、最終バックから荒井崇博が自力に転じてまくり出す。しかし、荒井に合わせて踏んだ渡部哲男(写真)が直線で鋭く伸びて白星を挙げた。
 「キツかったですね。もうちょっと(久米を)残せた気がする。松浦が(九州勢の)内の方にいたのは確認できたけど、荒井さんと同時に来たように見えて慌てました。でも、一瞬でも見てたら、遅れてしまっていたかもしれないんでね。メンバーが厳しいなと思っていましたけど、久米に感謝です」
 四国ライン3番手の香川雄介が2着でゴールした。
 「松浦が内におるなとは、なんとなく分かりました。久米もカカっていたんで、展開が向きましたね。今日(2日目)は付いて行っただけ。全然ダメですね。湿気と体調でピリッとしないです」